契約書管理の方法4つを比較!理想的な状態・システムの選び方も解説
公開日:2024/11/28
「契約書の管理方法について悩んでいる」
「契約書の管理が属人化しており、どこに保存されているか毎回探し出すのが大変」
「なかなかルールを統一できずに煩雑になっている」
「契約更新のタイミングを一元管理しづらい」
など、契約書の管理方法についてお悩みの企業は多くいらっしゃるでしょう。
契約書の主な管理方法としては、「紙の契約書をファイリング」「データをサーバーに保存」「管理台帳を作成」「契約書管理システム」の4つの方法 があります。
実際には、データ化してサーバーに保存しつつ、管理台帳をExcelで作成しているような会社が多いのではないでしょうか。しかしながら、こうした従来型の契約書管理方法では、なかなか効率的かつ理想的な契約書管理が難しいのが実情といえます。
この記事では、4つの主な契約書管理方法のメリット・デメリットを解説するとともに、従来型の契約書管理方法の問題点、理想的な契約書管理を行う方法まで詳しく解説していきます。
システムを導入することで「属人化の悩みを解消した」「作業工数が10分の1に削減できた」などの具体的な事例も紹介します。
契約書管理で悩んでいる企業担当者様は、ぜひこの記事を参考に、理想的な契約書管理を目指してみてください。
1. 契約書を管理する主な方法は4つ
まずは、契約書を管理する方法の選択肢について確認していきましょう。契約書を管理する主な方法には、以下の4つがあります。
- (1)紙の契約書をファイリングして管理する
- (2)契約書のデジタルデータをサーバーに保存して管理する
- (3)Excelで契約書管理台帳を作成して管理する
- (4)「契約書管理システム」で管理する
実際には、(1)か(2)の方法と(3)の管理台帳を組み合わせて管理している企業も多いかもしれません。
それぞれの方法にはメリットもデメリットもあるため、まずは4つの方法の特徴を理解していきましょう。
1-1. 方法1:紙の契約書をファイリングして管理する
契約書を管理する方法の中で最もアナログな方法が、紙の契約書を企業やサービスごとにファイリングして管理する方法です。ファイリングした後は、キャビネットに陳列して保管します。
並べ方はケースバイケースですが、企業名やサービス名ごとに分けて五十音順でファイリングする方法が一般的です。
- ・電子ツールやサーバーなどが要らず、コストがかからない
- ・パソコン操作が苦手な社員でも、誰でも簡単に管理できる
- ・紛失や損傷のリスクがあり、なくなってしまうと契約書の復元ができない可能性がある
- ・デジタルデータのように検索できないため、探すのに時間がかかる
- ・契約書を保管しておくためのスペースが必要となる
紙のまま契約書を管理する方法は、パソコンに慣れていない方でも行えるメリットがあります。一方で、紙を紛失したり燃えてしまったりしたら復元できないため、最低限コピーを取っておくなどの対策が必要です。
また、どこかに紛れてしまったり間違った場所に保管したりしていると、探し出すのに時間がかかるなど作業効率が悪い管理方法ともいえます。
1-2. 方法2:契約書のデジタルデータをサーバーに保存して管理する
契約書を管理する2つ目の方法は、契約書のデジタルデータをサーバーに保存して管理する方法です。例えば、書面で締結した契約書をスキャンしてデジタル化して、そのPDFデータなどをサーバーに保存します。
サーバーの保存先としては、社内サーバーやクラウドストレージ(Google Driveなどのオンラインサーバー)などが考えられます。
サーバーに保存する際には、企業名ごとにフォルダを作成して、その企業の契約書を格納する方法が一般的でしょう。また、契約書のPDFのファイル名にも企業名や契約日を入れることで、後でファイル名で検索できるようになります。
- ・普段使っているサーバーやクラウドストレージを使えば、コストがかからない
- ・ファイル名などで検索することができるため、紙のまま保存より効率的に管理できる
- ・社外からもアクセスできるサーバーを利用すれば、会社にいなくても契約内容を確認できる
- ・しっかりとアクセス制限をかけないと、情報漏洩などのリスクがある
- ・契約書の本文がデジタル化されていないと、全文検索まではできない
- ・誰かが誤って契約書ファイルを削除してしまった場合に、その履歴が残らない可能性が高い
- ・契約書のバージョン管理などができないため、最新バージョンを間違ってしまう可能性がある
- ・ただ保存するだけでは電子署名の機能を持たないことが多い
1-3. 方法3:Excelで契約書管理台帳を作成して管理する
方法1や方法2の欠点を補うために、Excelなどの表計算ソフトで「契約書管理台帳」をあわせて作成して管理するという方法もあります。
「契約書管理台帳」とは、契約書に関する情報をまとめて管理する表のことをいいます。
契約書をただ保管しておくだけでなく契約内容を別で一元管理しておくことで、契約書をすぐに探し出せるようにしたり契約更新漏れを防いだりできます。
また、企業名だけでなく契約日や契約金額などの情報で、該当する条件の契約を見つけ出すことも可能です。
- ・Excelなどの表計算ソフトですぐに作成できるため、コストが掛からない
- ・自社に合わせて項目名を自由に設定できるため、自社が行いたい管理ができる
- ・表計算ソフトに慣れている人が多いため、操作が簡単にできる
- ・関数や条件付き書式などを活用すれば、更新通知日の色を変えるなどの運用ができる
- ・保存先はキャビネットや社内サーバーなので、原本の紛失などのリスクは残る
- ・機密性の高い契約書を管理するには、セキュリティに不安が残る
- ・小規模な企業ならば良いが、契約件数が増えると管理が複雑となり限界が出てくる
- ・契約書の更新や修正の履歴管理は、台帳では行えない
- ・関数などで更新通知日を把握しやすくはなるが、自動アラート機能などない
Excelなどでの契約書管理台帳は、紙や電子データを保管する方法と併せて行うことで威力を発揮します。台帳を作成せずに管理しているならば、ぜひ作ったほうが良いといえます。
しかしながら、契約書管理台帳はあくまで情報をまとめただけのものであり、結局は契約内容の本体が紙や電子データの方にあるため、バージョン管理などはしづらいデメリットがあります。また、セキュリティ面やスケーラビリティには不安が残ります。
1-4. 方法4:「契約書管理システム」で管理する
契約書管理の方法として最後に挙げるのが「契約書管理システム」を使った管理です。
「契約書管理システム」とは、契約書管理に特化したITシステムであり、契約書を効率的に一元管理できるものです。
契約書管理システムといってもさまざまな機能のものがありますが、例えばAI-OCR機能を搭載しているものであれば、契約書をアップロードするだけで契約書名や企業名、日付を自動で抽出して、管理台帳まで自動作成してくれます。
また、契約の更新時期が近づくとアラート通知を受け取れる機能も搭載されています。
- ・契約書をアップロードするだけで契約内容をデジタル情報として記録できる(AI機能搭載の場合)
- ・契約書管理台帳も自動で作成してくれる(AI機能搭載の場合)
- ・契約内容も含めてデジタル情報となるため、全文検索などが可能
- ・紛失や損傷のリスクがない
- ・契約ごとのアクセス権限を細かく設定できるため、セキュリティ面で安心できる
- ・システム内で契約書の変更履歴やバージョン管理などができる
- ・契約更新のタイミングなどをアラート通知で受け取ることができる
- ・他システムと連携することで、業務フロー全体を効率化できる
- ・導入コストや月々の運用コストがかかる(初期費用0円〜30万円程度、月額1万円〜6万円程度)
- ・システムに慣れるまでトレーニングが必要な可能性がある
- ・システム導入当初に、既存の契約書データをシステムに移行する作業が発生する
※契約書管理システムといってもさまざまなものがあるため、上記の内容が全ての契約書管理システムに合致しているとは限りません。
「契約書管理システム」は文字通り、契約書管理に特化したサービスです。そのため、導入することでかなり大きなメリットを享受できるはずです。しかしながら、導入・運用コストがかかるというデメリットがあります。
2. 従来型の契約書管理方法では理想的な管理ができない
ここからは「従来型の管理方法では適切な契約書管理を行うのが難しい」ということを解説していきます。
1章では4つの契約書管理方法を解説しましたが、現状、方法2(紙の契約書をスキャンしてサーバーで保存)と方法3(Excelの台帳を作成)を併用して管理している企業がほとんどではないでしょうか。
しかしながら、こうした従来型の契約書管理方法では、残念ながら理想的な管理は難しいと言わざるを得ません。その理由は以下です。
- 1. 紛失・破損・改ざんのリスクがある
- 2. 必要な契約書を探し出すのに時間がかかる
- 3. 更新期限などの一元管理が難しい
3つの理由について、具体例も交えながら解説していきます。
2-1.【理由1】紛失・破損・改ざんなどのリスクがある
それぞれの管理方法の説明でも少し触れましたが、従来の紙での保管やスキャンデータをサーバーに保存する方法では、紛失・破損・改ざんなどのリスクが常にあります。
「紙はもちろんそうだけど、電子化すれば大丈夫なのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、単に契約書をスキャンしたデータを保存しても、紛失や改ざんのリスクはあります。
例えば、契約書のPDFデータをサーバーから間違って削除してしまうとデータが失われます。しばらくは「ゴミ箱」に残るかもしれませんが、削除したことに気づかず放置してしまうと完全にサーバーから消えます。
また、契約書の内容を悪意を持った社員が書き換えてファイルを差し替えることも簡単にできてしまいます。
厄介なことに、削除や改ざんの履歴が一切残らないため、後で気付いたとしても、いつ、だれがデータを削除・改ざんしたか分かりません。
2-2.【理由2】必要な契約書を探し出すのに時間がかかる
正しい運用がされているかどうかにもよりますが、従来の契約書管理方法では、必要な契約書を探し出すのに時間がかかり、非効率と言わざるを得ません。
紙で保管している場合も、スキャンしてデータ化して保存している場合も、五十音順など決まったルールと違った場所に誤って入れてしまえばもうどこにしまったかわからなくなってしまいます。
スキャンデータを保存する際に「株式会社オプティム様契約書202410.pdf」など会社名と契約時期をファイル名に入れるような規則にしている場合も、社員がファイル名を入れ忘れてしまうと、検索しても見つかりません。
OCRを使って全文をテキスト情報にしていない限り、契約内容で検索することもできません。
さらに、複数のバージョンがある場合にどのバージョンが最終的に有効な契約書かを確認するのにも時間がかかってしまいます。
2-3.【理由3】更新期限などの一元管理が難しい
更新期限などの一元管理が難しいのも、従来型の契約書管理方法のデメリットです。
例えば、契約期間が二年の契約があった場合に、契約期間が満了する前に顧客に連絡しなければならないとします。従来型の契約書管理方法だと、1件1件の契約書を見て、契約満了の日にちを見て、一つずつ対応するしかありません。
契約書管理台帳を作成して、契約終了日を日々チェックする運用にすれば、更新漏れは少なくなるでしょう。しかしながら、契約書管理台帳でリマインダー(アラート通知)を設定することはできないため、毎日必ず台帳を確認する手間が発生してしまいます。
さらには、契約書から台帳に転記する場合の転記ミスもありえますし、契約書管理台帳では契約内容の詳細までは管理できないため高度な検索が難しいデメリットもあります。
3. 従来型の契約書管理で起こり得る具体的なリスク
2章で示したように理想的な管理ができないことにより、会社全体として大きなリスクにさらされることになります。ここからは、従来型の契約書管理で起こり得る具体的なリスクを解説していきます。
それぞれ詳しく解説します。
3-1. 契約書の紛失・破損による法的リスク
従来型の契約書管理で、ひとたび契約書の原本を紛失・破損するようなことがあれば、法令違反となってしまいます。
そもそも契約書というのは、国税関係書類として重要な書類に位置づけられているものであり、会社法では10年、法人税法では7年の保管が義務付けられています。
契約書をなくしてしまうと、保管義務を果たしていないと見なされてペナルティを科されてしまう可能性があります。保管体制そのものを疑われてしまうと、青色申告が取り消されて白色申告しかできなくなったり、推計課税が科されたりするかもしれません。
法令違反のほかにも、取引上、契約書をなくしたことにより債務不履行による契約違反を発生させてしまうおそれもあります。
契約書の適切な管理ができていないことで、重複契約など重大なトラブルが発生するリスクもあります。重複契約が明らかになった場合には、責任問題に発展するでしょう。
万が一紛争に発展した際に、証拠としての契約書を提出できなければ、説明責任を果たせないことに繋がります。訴訟で不利になる可能性も高くなってしまうのです。
3-2. 大切な機密情報が漏洩してしまうリスク
従来型の契約書管理方法のままでは、契約書に記載されている大切な機密情報が漏洩してしまうリスクもあります。なぜならば、従来型の保管方法では、契約書を閲覧・持ち出しできるユーザーを細かく制限することができないからです。
例えば、紙で保管されている契約書を従業員が営業先に持ち出して、契約書が入ったカバンを紛失してしまえば、機密情報の漏洩につながる重大なインシデントとなります。
また、契約書をスキャンしてPDF化してクラウドサーバーに上げている場合、サーバーにアクセスするためのID・パスワードは設定できますが、契約書ごとに閲覧権限を細かく付与するような運用まではされていないことがほとんどでしょう。
社内に悪意を持って契約情報を確認しようとする従業員がいた場合に、大切な個人情報や取引条件を盗み見られてしまう可能性が高くなります。また、誰がいつファイルにアクセスしたかのログも通常残りません。
契約書には、取引条件や個人情報などが詳細に記載されているため、機密情報の漏洩があったとなると、顧客や取引先への損害賠償責任を負うことになります。また、情報漏洩の事実が知れ渡ってしまえば、社会的信頼を失うことに繋がります。
3-3. 顧客や取引先からの信頼が低下してしまうリスク
契約書の所在が分からなくなってしまったり、どの契約書が最新のものかわからなくなってしまったりすると、トラブル時に迅速に対応できずに顧客や取引先からの信頼が低下してしまうリスクもあります。
例えば、顧客からクレーム電話があった場合に、すぐに最新の内容の契約書を取り出すことができれば、その場で契約内容を確認しながらスムーズに丁寧に対応することができるでしょう。
一方、契約書の保存先が別の企業フォルダになっていて、契約書を探し出すまでに時間がかかってしまったとするとどうでしょうか。契約内容がわからないまま適切な顧客対応ができず、顧客からすると「担当者なのに、契約内容を全く把握していない」と不信感が増大してしまう結果になります。
このような状況が続くと、顧客や取引先からの信用を失って、契約を解除されたり次回の更新をしてくれなかったりという状況につながってしまいます。
3-4. 契約書を探す時間がかかり業務効率が下がるリスク
従来型の契約書管理方法では、契約書を探す時間がかかり業務効率が下がるリスクもあります。
紙やスキャンデータでの保管では、契約内容の詳細を指定した検索ができないため、契約書を探すのに毎回時間がかかるからです。
「契約書管理台帳」があれば台帳が無いよりは効率的に探せますが、台帳の項目にない内容で検索しようとしてもうまく見つけることができないでしょう。
最も困るのは、ルールと逸脱した方法でファイル名を付けてしまった場合などです。例えば、「ファイル名に会社名を入れる」というルールで運用していたとします。本来の会社名は「本多商店」なのにファイル名を「契約書_本田商店.pdf」と間違った漢字で保存してしまうと、後から会社名で検索してもなかなか見つからないでしょう。
契約書を探す時間がかかってしまうと他の業務を圧迫してしまうことになり、業務効率が低下してしまいます。
4. 契約書管理を適切に行いたいなら「契約書管理システム」がおすすめ
契約書を管理する主な4つの方法や、従来型の契約書管理方法のデメリットについて解説してきましたが、あらためて比較表にまとめると以下のようになります。
Excel管理台帳を併用すれば、台帳が無いよりは管理しやすくなりますが、やはり適切な契約書管理を行いたいならば契約書管理システムがおすすめです。
契約書管理システムは、そもそも契約書管理に特化して作られているシステムなので、使いやすさや利便性が飛躍的に向上します。
具体的に契約書管理システムの何が良いかを、次章でまた詳しく解説していきます。
5.「契約書管理システム」がベストな契約書管理方法といえる理由
ここからは、契約書管理システムがベストな契約書管理方法といえる理由について詳しく解説していきます。
※契約書管理システムにもさまざまな製品があるため、5章の内容は全てのシステムに対応しているものではありません。ご注意ください。
5-1. 詳細な検索が可能なので必要な契約書を早く見つけ出せる
「契約書管理システム」を活用して契約書の内容を電子化(テキスト化)できれば、詳細な検索が可能となり、必要な契約書を早く見つけ出すことができるでしょう。
紙のままや単に契約書をスキャンしたデータを保管している場合、詳細な契約内容までは検索ができません。しかしながら、契約書管理システムを使って全文テキストデータとして保管できていれば、文字列や項目名で容易に検索が可能です。
また、期間を絞って該当する契約書だけを取り出すなどの操作も簡単に行えます。
紙の契約書をファイリングしてキャビネットなどで保管している場合にはその場所に行かなければ契約書を閲覧できませんが、契約書管理システムならば外出先からでも契約書を参照できるメリットもあります。
5-2. 契約書の紛失・破損・改ざんのリスクが大幅に軽減される
全ての契約書を契約書管理システムにアップロードして保存すれば、契約書の紛失・破損・改ざんのリスクが大幅に軽減されます。
契約書管理システムにアップロードしたデータは、システムの提供会社が責任を持ってインターネット上で管理してくれます。システム提供会社はデータを安全に守るために複数のサーバーに分散してバックアップを取るなどの体制を整えているため、データが無くなる可能性は大幅に軽減されます。
契約書を編集したり削除したりした場合にはシステム内に履歴が残るため、悪意を持った従業員が紛失や改ざんするような事案も起こりにくいといえます。
5-3. 大切な機密情報の流出リスクも軽減できる
契約書管理システムを使えば、大切な機密情報の流出リスクも軽減できます。
紙の契約書と違って本体が手元にある訳ではないため、どこかに置き忘れたりすることによる流出のリスクはなくなります。後は、適切なアクセス制限を掛けることで流出リスクは減らせます。
多くの契約書管理システムでは、契約書ごとに個別に細かくアクセス権限を管理することが可能です。そのため、機密情報を取り扱う場合には「上長のみ」などという設定ができます。
また、アクセス権限のほかに、ユーザーごとの操作権限の管理も可能です。「閲覧のみを許可して編集・ダウンロードは許可しない」などの管理が可能なので、契約書データの不正な持ち出しを防ぐことができます。
5-4. 自動通知機能があるため契約更新漏れを防止できる
契約書管理システムの多くは自動通知機能を備えており、契約終了日や更新日が近づいた契約について自動で通知で教えてくれます。これにより、管理ミスを削減することが可能です。
契約更新漏れを防ぎたい企業にとっては非常に重宝する機能となっています。
通知機能を使うためには契約終了日や更新日をあらかじめ設定しておく必要がありますが、AI-OCR機能を搭載しているシステムならばアップロードと同時に日付を読み取って入力してくれるため簡単に行えます。
自動通知機能が搭載されていない契約書管理システムもあるため、この機能を使いたい場合には必ず事前に確認しましょう。
5-5. AI-OCR機能がついているシステムなら台帳作成を自動化でき業務効率化が可能
AI-OCR機能が付いているシステムであれば、契約書の項目や本文のテキスト化や契約書管理台帳への記入までを自動で行うことができます。
例えば、取引先と書面で締結した契約書をシステムにアップロードするだけで、契約書の項目や内容をテキストデータにして保存してくれて、さらに管理台帳への転載までが完了します。手入力しなくて済むため、大幅な業務効率化が可能となります。
「電子化したいけれど、導入してから契約書の内容をシステムに移行するのが大変そう」とお悩みの方も、AI-OCR機能が付いているシステムならアップロードするだけなので、電子化する時点での業務負担を最小限に抑えることができます。
業務効率化を図りたいならば、AI-OCR機能が搭載の契約書管理システムがおすすめです。
6.「契約書管理システム」を導入して理想的な契約書管理を実現した事例
ここからは「契約書管理システム」を導入することで、従来の契約書管理の悩みを解消して、理想的な管理を実現できた事例を2つ紹介していきます。
システムを使うことにより適切な管理を実現できただけでなく、「属人化から脱却できた」「業務を効率化できた」という効果も実感している企業の事例です。ぜひ参考になさってください。
6-1. 属人化が問題だった契約書管理の悩みを解消して作業工数が10分の1に削減できた企業事例(株式会社バルニバービ)
全国に多くのレストラン・カフェ・スイーツショップを持ち、食による地方創生を軸として総合的なエリア開発を行っている株式会社バルニバービ。法務部門は1名のみで、岡井様がたった1人で月70〜80件の契約についての審査や押印、締結後の契約管理までを担当していたそうです。
契約の内容は、店舗経営のための賃貸借契約や業務委託契約、食材などの仕入れに関する売買基本契約、ウェディング・パーティ関連の業務提携契約などです。また、エステートビルドアップ事業に伴い、扱う契約の種類も格段に増加しました。
契約書管理システム「OPTiM Contract」を導入する前は、12あるグループ会社や80以上の経営店舗の担当者が契約書を閲覧したい場合には、法務部門の岡井様に問い合わせをしなければ閲覧できない状態でした。
各担当者からの問い合わせ対応やExcelで作成している管理台帳への転記に多くの時間を費やしていましたが、AI機能を活用できる「OPTiM Contract」を導入したことで、大幅な業務効率化を図れたそうです。
問い合わせ対応時間が10分の1に短縮されたほか、ミスが無いよう神経をすり減らしていた契約期限管理も効率化できました。AI-OCRの精度が高く、情報登録の時間が大幅に短縮されたことに手応えを感じているそうです。
さらに、あいまいな情報でも契約書に辿りつける「条文検索機能」が便利で、ちょっとしたキーワードでも契約書を見つけ出すことができる機能を重宝して使っているとのことです。
<この事例のポイント>
適切な権限設定を行いつつ契約書を必要な担当者が閲覧できるようになり、利便性とガバナンスを両立する適切な契約書管理を実現できた好事例といえるでしょう。
参考にした事例URL:1人法務における契約管理属人化からの脱却問い合わせ対応の作業工数が1/10に
6-2. 契約書管理の仕組みを整えることができた企業事例(株式会社EARTHBRAIN)
建設生産プロセスをデジタル技術で最適化することで施工現場全体の生産性・安全性を向上させるソリューションサービス「スマートコンストラクション®」を展開しているスタートアップ企業の株式会社EARTHBRAIN。
立ち上げ期には、契約書をきちんと整理する時間がなかなか捻出できず、属人的な契約書管理になっていたことが課題でした。
具体的には、契約書についての情報が分散しており、紙と電子の契約書がさまざまな場所に点在しているような状態でした。加えて、検収書、確認書など法律的に契約の要素をなさないものと、契約書、発注書、覚書、合意書や協定書など契約書の特性を持つものを分けて管理しておらず、検索性には頭を悩ませていました。
例えば過去契約を監査の証跡として使用する必要があっても、契約書がどこにあるのかが分からず毎回見つけ出すのに時間を取られていました。契約書が書面か電子契約書かも分からないこともあり、起票した人を辿って稟議書をひっくり返したり、保管されている電子フォルダを探したり、キャビネットやロッカー内の書面を探し回ったりと時間がかかっていたそうです。
また、専任の管理者がいなかったため、契約書の確認や管理に多大な手間がかかり、Excel台帳を使っての管理には限界がありました。このため、契約内容や進捗の把握が難しく、管理業務が非効率的でした。
当社の「OPTiM Contract」を導入してからは、「電子・紙を含めた契約管理の仕組みをきちんと整えられた」という大きな成果を感じているそうです。契約締結から電子化までも自動化され、契約書を探す作業も、個別のフォローアップ作業もなくなりました。
<この事例のポイント> システムを導入することで属人化していた契約書管理が実質的にほぼなくなり、契約を締結する人が複数いても「システムが管理してくれる」ため業務効率化が進みます。数百件の既存の契約書もAIの自動読み取り機能で移管し、契約書を探す作業がなくなったそうです。契約書管理の工数を大幅に効率化しつつ、すぐに契約書が見つかるような適切な管理ができている状態になったといえる事例ではないでしょう。
参考にした事例URL:専任者不在で点在する契約書Excel台帳での契約管理から解放
7. AI搭載で業務を効率化できる「OPTiM Contract」をぜひご検討ください
「契約書管理システムの導入を検討してみようかな」という方は、ぜひ当社のAI契約書管理システム「OPTiM Contract」をご検討ください。
「OPTiM Contract」は自社で開発した高機能なAIエンジンを搭載しており、アップロードした契約書の内容を読み取って自動で適切な項目に入力できるのが特長です。契約書管理に特化しておりコンパクトな機能を低価格で提供しています。
社名や契約開始日、更新期限、取引金額など、契約書管理に必要な情報をAIが読み取って管理台帳に自動で記録してくれるため、時間がかかる契約書の手入力がスピードアップします。
さらに、過去の契約書を探したいときにもAIを活用した検索が可能で、「あいまいな情報でも契約書に辿りつける」と好評です。契約更新日が近づくとメールやシステム内の通知でアラートを受け取れるため、期日管理も漏れなく行えます。
「Adobe Sign」「クラウドサイン」「GMOサイン」「WAN Sign」「Docusign」などの電子契約サービスとの連携も可能です。
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まとめ
本記事では「契約書の管理方法」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。
▼契約書を管理する主な方法は4つ
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適切な契約書管理と効率化を検討している方は、ぜひAI契約書管理システム「OPTiM Contract」の無料トライアルをお試しください。便利さや使い勝手の良さを実感いただけるはずです。
また、契約書管理についてお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。