Staff Story
#05

2016年入社 技術統括本部 エンジニアリングマネージャー 中村

2016年入社 技術統括本部 エンジニアリングマネージャー 中村

オプティムに新卒で入社後、R&Dチームで物体検出やセグメンテーションなどの深層学習を用いた農業DXや建設・土木DX事業に向けた画像処理の研究開発に携わる。その後プロダクト開発へ異動し、現在は新規サービス「OPTiM AIRES(アイレス)」のプロダクトオーナーとして企画や営業のメンバーとプロダクトのロードマップを立てたり、R&D時代で得たノウハウをもとに開発チームの技術検証のサポートをしたりしている。そのほかにも採用や技術広報、ハッカソンなど社内のイベント等にも広く携わる。

どのようなきっかけでオプティムに興味を持ちましたか?

当時の大学の先輩からオプティムでのアルバイトのお誘いを受けたのがきっかけでした。アルバイトで入った2012年当時は、これからIoTの波が来そうだからプロトタイピングをするぞ!という話で、オフィスの冷蔵庫に各種センサーを取り付けて、故障予測のようなことを行いました。社内の皆さんのレベルが高く、このままではついていけないかも…という危機感を覚えて、PythonやSQL、Rubyなど本格的なプログラミングを独学で始めました。中古のラックマウントサーバーを購入して、Arch Linuxインストールして、自宅サーバーを個人で運用したり、サーバーの中でメールサーバーや自作アプリを動かしてみたりと、今の私のエンジニア部分の基礎的な知識の土台を作るきっかけになりました。 それから3年が経過して就職を考えるタイミングまでに農業DX事業が始まったり、OPTiM AI Cameraが始まったりと、すごい速さで色々なプロダクトや事業までもが立ち上がっていく様子を近くで見ていて、更に興味を持ちました。

オプティムへの入社の決め手を教えてください

ずばり「人」です。オプティムには新しい技術、難しい問題への対応を楽しそうに話すエンジニアや、飲み会・懇親会のたびにプロダクトや技術、事業の話をするマネージャーや取締役・社長がいます。この環境であれば、チャレンジングな状態に身を置いて成長する機会もたくさんあるだろうし、信頼・尊敬できる人がたくさんいると思い、入社することを選びました。8年在籍し続けている今も、オプティムの魅力が「人」だという点は変わりませんし、逆に私自身がそう思われるような人でありたいなと思います。

実際に入社してギャップに感じたことはありますか?

入社前からスピード感の速さは感じていたつもりでしたが、いざ入社してみると想像していた以上にさらにスピードが早かったと思います(今では慣れてしまいましたが)。毎年、来年の自分自身やオプティムが何をやっているのかという想像がつかずわくわくします。OPTiM AIRESを今年ローンチしましたが、ちょうど1年前は自分自身がそのチームを持つことになるとは全く思っていませんでした。オプティムは新しいビジネスモデルや技術にチャレンジをし続けており、立ち止まったり、安泰を求めたりするようなことはないのだろうなと思っています。ゆえに技術的にもビジネス的にも難易度が高いものや、チャレンジングなことは多いですが、これらを乗り越えられてきているのも前述の「人」あっての事だと思っています。

入社から現在まで、どのような業務を担当されてきたか教えてください

初めの配属となったR&Dチームでは、深層学習のPoC(Proof of Concept:概念実証)を中心としたプロダクトに活用できる先端技術の応用研究を中心に行なっていました。実証実験においては実際にお客様の現場に出張して現地を視察したり、最終的な成果の報告をしたり、コミュニケーションをとる機会にも恵まれ、お客様との対話の重要性を感じました。また対話の中から本質的な課題を見つけ、それに対して技術でどうアプローチをしていくのかを考える課題解決のためのプロジェクトを推進する基礎が身についた時期でもあったと思います。 その後異動したプラットフォームサービス開発部では、「チーム開発」と本格的に向き合う機会となりました。規模も大きく、ステークホルダーも多いプロダクトなので、慎重に意思決定をする必要性がありつつも、スピード感で遅れを取らないようにする難易度の高い選択が多かったように思います。それまではPoCなど小さい規模・短い寿命の開発物が多かったため、中長期的に使われていくものに対するリリースプロセスや品質に対する考え方も学ぶことは多かったです。 現在はエンジニアリングマネージャーとしての役割を担っており、直接プロダクトコードに手を入れることは少なくなり、プロダクトの技術面での意思決定のフォローや、お金面(工数・予算)の検討など組織を動かすための仕事の割合が多くなっています。今まで知らなかったこと、考えなかった新しい視点・視座で考える必要のあることが沢山あって、刺激的な毎日を過ごしています。

普段どのように開発を進めているか教えてください

開発チームとの関わり方という点では、プロダクトバックログの管理をメインとして何を今開発することがプロダクトの価値を最大化するのかという点を開発組織側から考えることをしています。2週間のスプリントで取り組む内容をビジネスサイドの視点・開発組織観点の視点で決めて、取り組んだ成果物をレビューするというスクラムのスタイルで進めています。出社時は会話を交えながら必要に応じて技術の選択フォローなどを行なっています。

現在の業務のやりがいを教えてください

現在はチームのメンバーがオプティムの中で楽しみながら成長していることを感じられている状態であることがやりがいの中心になっています。楽しい=楽(らく)というわけではなく、難しい問題や上手くいかない時、制約が厳しい時、頑張る必要がある時などプロダクトも人間も生き物なので、絶えず毎日変化が起きていると思います。これらを乗り越えていくたびに、できることが増え、成長をしていることが目に見えて分かるような時があります。私にできることは成長の機会(場所と役割)を提供して、ちょっと背中を押すことくらいのつもりですが、そういった環境や文化を創っていこうと思っています。

今後はどういったことに挑戦をしていきたいですか?

オプティムでは技術カンファレンスへの協賛や社内ハッカソンを通して上下左右の関係を強めるようなエンジニア組織文化に関連する活動を始めています。また日々の業務でもプロダクトやチームを横断して人と関わることが多くなってきたため、プロダクトとエンジニア組織を考えるようなキャリアにチャレンジしていけると面白そうだなと考えています。一般的にいうVPoEと呼ばれるものが近いのかもしれません。オプティムにはまだVPoEはおりませんが、社員400人、アルバイトや派遣の方々等含めると全体で700人規模の組織になってきたからこそ、価値が生まれてきているのではないかなと考えています。もちろんエンジニアから信頼されてなんぼという前提はあるので、技術の最前線からは離れず、プロダクトのコミットからちょっと離れたところでコードを書くようなことは続けていきたいです。

オプティムの社風・組織文化についてお聞きします

中村さんが長年オプティムにいて感じているオプティムの組織文化について教えてください

オプティムでは、「新しいことに絶えず楽しみながら挑戦し続ける」という考え方が根底にあり、エンジニアのチャレンジを支える文化が育成されています。開発において決まった技術スタックはなく、各プロダクトチームがその時々で適した言語やフレームワークを選定しています。新しい技術の導入と適応も積極的に行われ、これらの取り組みはミーティングや社内の技術ナレッジサイトで共有されています。問題解決に時間がかかる場合もありますが、チャレンジの重要性を尊重する文化が浸透しており、うまく機能しています。 また、オプティムでは営業・企画・開発のメンバーが一堂に会しているため、市場の需要から開発の課題まで迅速に情報が集まります。思いやりを持ってお互いの中間領域に踏み込むことを許容する文化があり、エンジニアが開発以外の活動にも関与できる環境が整っています。縦や横の組織の区分けはありますが、プロダクトチーム外のメンバーでも課題解決に自主的に関わることができます。このように、組織間の境界は曖昧でありながらも、効果的に機能しています。

オプティムの魅力はどんなところだと思いますか?

オプティムの魅力の一つは、さまざまな領域のプロダクトや課題に触れられる点です。加えて、私自身の入社の決め手が「人」であるのでそこに関連しますが、社長や取締役など経営層との距離が近いという点があると思います。私自身も取締役の谷口と1on1を月1でしているため、全社の状況や経営層の観点を知ることができるという点は面白いなと思います。月に1回の全体ミーティング後の懇親会にも経営層が積極的に参加しているので、1on1等で直接接点がないような場合でもコミュニケーションを取ることができる機会が多くあります。ワンフロアなので同じフロア上に壁を挟まずにいるため、簡単な会話でしたらデスクの前まで行けば話せます。この距離感のおかげで風通しの良い相談しやすい雰囲気が作られているのだと思います。

どんな人がオプティムに向いていると思いますか?

オプティムでは技術や環境の変化は良い意味で激しいため、そういった変化や未知の領域を面白いと感じる人が向いていると思います。新しいことにチャレンジをしてうまくいっても、うまくいかなかったとしても、どちらからも得られる知見は重要ですし、実際に手を動かしてやったからこそ得られる情報に価値があります。 また、変化の激しさに向き合うにあたって不完全性・不確実性に対して前向きに捉えられることも重要だと思っています。早くサービスをローンチしていくにあたって意識をしている点が「利用者に早く届け、フィードバックを得る」という点です。これを小さなチームで実現するには「開発内容において何を一番体験してもらうことが価値につながるのか」という点を意識し、機能や対応内容に優劣をつけていく必要があります。そのため、不完全な状態が一時的に発生することを避けて通るのはかなり難しいのですが、これらを現実的な範囲でうまく乗りこなしていくことがエンジニアリングの腕の見せ所です。不確実性に関しても、新しい技術をベースにしたサービスや、新規性の高いビジネスモデルを投入しようとすると、どうしても不確実性と向き合っていく必要があります。不確実性を小さくすることは大事ですが、最終的にはやってみないと分からないところまで行き着くと思うので、腹を括って「えいや」で試し、結果に基づいて素早く軌道修正していくサイクルがオプティムで大切にされているアプローチです。

最後に、オプティムを気になっている人に一言お願いします

コーポレートサイトを見るとスマートな印象があるかもしれないですが、実際のオプティムは各種産業の「課題」という大きなものに向き合っているため、たくさんの「壁」を見る機会が多いです。そういった「壁」に対して、エンジニアリング・ビジネスモデルの工夫を重ね、乗り越えていくことは価値の高い面白さだと思います。ぜひ、これを読んでいるみなさまと「どうやって次の壁を攻略していくか」を一緒に作戦会議できる日が来ることを楽しみにしております。