中途入社 AI・IoTサービス開発部 OPTiM IoT プロダクトオーナー 和田
AI・IoTを活用したサブスクリプションサービスの開発チーム、および、SRE(Site Reliability Engineering)チームのマネジメントを担当。OPTiM IoT立ち上げをプロダクトオーナーとして推進。
あらゆる業界で機器や装置が欠かせないものとなる中、機器の運用管理に費やすコスト・人的リソースの削減は喫緊の課題となっている。そこでオプティムでは、大規模な投資が困難な中小企業でもすぐに導入できるクラウド機器管理サービス「OPTiM IoT」を2021年8月にリリースした。今回は「OPTiM IoT」開発プロジェクトに関わる3人にプロダクトオーナー・チームリーダー・エンジニアのそれぞれの視点から話を伺った。
中途入社 AI・IoTサービス開発部 OPTiM IoT プロダクトオーナー 和田
AI・IoTを活用したサブスクリプションサービスの開発チーム、および、SRE(Site Reliability Engineering)チームのマネジメントを担当。OPTiM IoT立ち上げをプロダクトオーナーとして推進。
新卒入社(2019年) AI・IoTサービス開発部 OPTiM IoT 開発チームリーダー 青木
OPTiM IoTの立ち上げを開発リーダーとして牽引。チームのテックリードや全体のアーキテクチャ設計の他、社内の関連チームとのチーム間連携を推進。
中途入社 AI・IoTサービス開発部 OPTiM IoT 開発チームメンバー 下村
OPTiM IoTのプロトタイプ版開発から参画。デザインチームとも連携し、主にフロントエンド部分の開発を担当。
和田:IoT機器はさまざまな現場に設置されるため、問題発生時には現地に赴いて対応しなければなりません。こうした機器・装置を効率的に運用して、その力を最大限引き出すには、現地に行かずとも正確な情報を得られる仕組みが必要です。そこで、クラウド経由であらゆる機器を管理できるサービス「OPTiM IoT」の開発プロジェクトが立ち上がりました。もともとオプティムでは、業務向けモバイル端末を管理するMDMサービス「Optimal Biz」を開発・提供するなど、デバイス管理のノウハウが豊富です。さらにAI・IoTのプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」を展開し、パートナー企業と一緒に農業、医療、建設など、さまざまな業界で“AI・IoT・Roboticsを活用した産業変革”に取り組んできました。こうした知見を活かしたクラウド危機管理サービス「OPTiM IoT」は、本来であれば大規模な投資が必要な仕組みを、初期投資が不要なサブスクリプションサービスとして提供するのが大きな特長です。
青木:私は開発チームが形成される前の2021年1月から本プロジェクトに携わり、プロトタイプの開発を行いました。企画チームと密接に話し合いながら検証を進め、3月下旬に発足した開発チームで開発リーダーを務めることになりました。
和田:もともと青木とは長い間一緒に仕事をしてきており、開発の立ち上げからリリース・運用までのサイクルをリーダーとして経験してほしいと考えていました。青木がまだ新卒入社3年目ということもあり、今回は新卒1年目と2年目のメンバーと今年中途入社した下村といったフレッシュな顔ぶれでチームを形成しました。
青木:4月から本格的な開発が始まり、短いスパンでリリースするようなロードマップだったため、プロジェクト開始直後からスピードを意識したチーム作りを目指していました。その結果、約半年という短期間でリリースにこぎ着けることができました。
下村:私は2021年3月に中途入社してすぐに今回のプロジェクトに参加し、主にデザインチームと連携してフロントエンド部分の開発に取り組んできました。若手メンバーが揃っていたこともあって意見を交換しやすく、経験が不足している部分はサポートしあうことで解決するなど、一体感を感じながら開発を行えたと思います。
青木:最初はメンバー一人ひとりの技術力やコミュニケーションスキルなどを把握するところから始まり、私自身もチームリーダーとしての経験がなかったので、かなり不安を感じていました。ところが、メンバー全員が主体性を持って、前向きに取り組む雰囲気を作り出してくれたので、OPTiM IoTをより良いものにしていくために一丸となって考えられるチームを作ることができました。今では、他のチームから「青木さんのチームから話を聞きたい」と言ってもらえるようになり、メンバーに恵まれたことを強く実感しています。
青木:今回のプロジェクトでは、アジャイル開発の1つである「スクラム開発」という手法を採用しました。メンバーに固定した役割を与えるのではなく、インフラからフロントのデザインの部分まで全てタスク化し、全員がどの部分にも対応できるように情報を共有しながら、各メンバーがタスクを自主的に受け取るような仕組みで開発を進めていきました。私はチームリーダーの立場からファシリテーションはしますが、基本的にはチームメンバー全員がリーダーのように責任感を持って振る舞える環境を目指しました。発足当初は共通認識がない状態から始まり、チームとして意思疎通させることに苦労しました。たとえばソースコードの書き方1つとっても人それぞれで、受け取ったタスクをどう解釈するかは本人次第です。スクラムのサイクルで1つのスプリントが終わるたびに良かった部分と悪かった部分を振り返ることで問題を改善していきました。
下村:はじめはデザイナーとのタスクの棲み分けなどで苦労しましたが、密接なコミュニケーションを取ることで、より使いやすいUIを実現できたと達成感を感じています。また、これまで前職でIoT関連のシステムを扱ったことがなかったため、“誰がどう使うものなのか”をなかなかイメージできませんでした。スクラムのイベントでメンバーに相談し、デバイスを実際にセッティングする勉強会を設けてもらえたので、プロダクトに対する理解を深めていけました。
和田:プロダクトオーナーの立場からは、私自身の経験を押しつけるのではなく、社内のスクラム開発の有識者と繋げるなど、周囲を巻き込みながら自分なりのやり方を見つけられるようにサポートしました。その結果、発足から2~3カ月後にはチームとしての開発スタイルを固めることができました。
青木:チームとして一番成長を感じられたのは「団結力」です。「降りてきたタスクをただ処理する」と考えるのではなく、メンバー全員がOPTiM IoTが“誰にどう使われるのか”を常に意識し、チーム全体としてプロダクトをより良いものにするために追求できていると感じています。メンバーそれぞれの技術力向上も顕著で、今後の機能改善・強化もチーム一丸となって取り組んでいけると確信しています。 また私自身は、チームリーダーになったことで“周りに頼る”ことの重要性を実感しました。今回のプロジェクトでは他のチームのリーダーや役員の方に相談しました。かなり勇気が必要でしたが、実際に相談してみると親身になってアドバイスをしていただけたので、自身の成長につながったと感じています。
青木:チーム全体としては「プロダクトがどのように使われるかを意識しながら開発を進める」ことを継続し、場合によってはエンジニアサイドから企画サイドやエンドユーザーに提案できる環境を実現したいと考えています。個人としては、メンバーにより楽しんで仕事をしてもらえる雰囲気が作れるリーダーになりたいというのが現在の目標です。
下村:今回はフロントエンドの開発を中心に担当しましたが、今後はプロダクトを任せられるようになるために、上流工程の設計の部分にも携わりたいと思います。具体的には、インフラ領域の技術・知識が不足していることをこのプロジェクトを通して痛感したので、まずはそこから解消していきたいです。
和田:OPTiM IoTは8月に製品としてリリースしましたが、ここから実際に導入企業の課題解決に貢献していくことが重要なミッションとなります。プロダクトと開発チームがともに成長することでビジネスを拡大させていくのが理想です。
和田:オプティムでは、2021年5月に新サービスを7つ発表しました。それは、7つのチームが新サービスの企画からローンチまでを経験したことも意味しています。企画から開発、実際に運用して価値を高めていくという、プロダクトのライフサイクル全体に携われることが、オプティムで働く楽しさだと考えています。