請求書の電子化とは?メリット・デメリットから進める手順まで解説

公開日:2024/11/28

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「請求書の電子化はいつかはやらないといけないとわかっているけど、具体的にどうすればいい?」
「電子帳簿保存法の改正で、請求書を電子化した方がいい気がするんだけど、何をどうしたらいいのかよくわからない……」

請求書の電子化とは、請求書を紙に印刷するのではなく、PDF等のデータのまま、メール、Web、システムなどを使って送付することです。

請求書の電子化はいつかやらないといけないといけないな、とは思っているものの、具体的にどう進めればいいのかわからずそのままになっているという方も多いのではないでしょうか。

電子帳簿保存法の改正の影響や、郵送料の値上げなどにより、請求書の電子化はどんどん進められています。

こうした世の中の流れに加え、メリットも大きいため、なるべく早く請求書の電子化をすることが企業の業務の効率化には必要です。

ただ、請求書の電子化について、メリット・デメリットも含めて具体的に理解しておかなければ、なかなか「電子化を進めよう!」と決断することはできません。

また電子化のやり方もわからないままでは、どうしたらいいのかわからず行動もできないでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容を詳しく解説していきます。

【この記事を読めばわかること】
  • 請求書の電子化とはどんなものか、メリット・デメリットもしっかり理解した上で自社は導入すべきか判断できるようになる
  • 請求書の電子化を進めるために必要な手順を理解し、スムーズに請求書の電子化を進められるようになる

最後までお読みになれば、請求書の電子化についてきちんと理解した上で、請求書の電子化に一歩踏み出せるはずです。

1.請求書の電子化とは

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請求書の電子化とは、請求書を紙に印刷するのではなく、PDFなどで保存したデータの状態で扱うことです。

データのまま扱うので、請求書の送付や受領は郵送ではなく、メールや帳票管理システムを介して、などオンラインでできます。

また、請求書を保存する場合も、印刷をせずデータのまま保管します。

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請求書の電子化は、「Web請求書」や「電子インボイス」と呼ばれることもありますが、同じものです。

電子化した請求書はデータのまま保存することが電子帳簿保存法で定められたこと、紙で受領した請求書もスキャン等によりデータ保存ができるようになったことで、請求書の電子化は多くの企業で進められているのです。

【電子化した請求書の保存で押さえておくべきこと】
  • データで送られてきた請求書はデータのまま保管する
  • データは改ざん防止の措置をとる
  • 請求書を「日付・金額・取引先」で検索できるようにする
  • 紙で送付された請求書をスキャナー等で電子化し保管してもよい
  • スキャナーで電子化し保管している紙の請求書の原本は破棄してもよい
参考:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」

2.請求書を電子化するメリット

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請求書を電子化することには、企業としてさまざまなメリットがあります。

請求書を電子化するメリットは次の通りです。

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それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.【発行側のメリット1】請求書を印刷・捺印・郵送する手間が省ける

請求書を電子化することで得られる発行側のメリット1つめは「請求書を印刷、捺印、郵送する手間を省くことができる」という点です。

請求書を紙で送る場合、

  • 1.請求書を印刷する
  • 2.請求書に捺印をする
  • 3.請求書を封筒に入れ、切手を貼って郵送する

という業務が発生します。

請求書を電子化すれば、請求書はデータのまま送ることができますから、印刷・捺印・郵送の業務は必要ありません。

そのため、請求書送付の業務の多くを削減することができるようになるのです。

また、紙で印刷するための印刷代、封筒代、郵送費などの経費を削減することも可能です。

請求書発行に関する業務と経費を削減できるということが、請求書を電子化した場合の発行側の大きなメリットです。

2-2.【発行側のメリット3】テレワークに対応できる

請求書を電子化することで得られる発行側のメリット2つめは、テレワークに対応できるという点です。

請求書を紙で発行する場合、どうしても印刷や郵送のための作業のため、オフィスに出社する必要が出てきてしまいます。

一方、請求書を電子化すれば、パソコンでの処理だけで請求書発行業務を行うことができるようになるため、テレワークでも対応できるようになるのです。

コロナ禍により急速に広がったテレワークですが、働き方改革などの影響もあり、多様な働き方の一環として、今後ますます拡大していくことが予想されます。

請求書の電子化で経理業務もテレワーク対応できるようになるのは見逃せないメリットといえるでしょう。

2-3.【発行側のメリット4】送付履歴の確認がしやすい

請求書を電子化することで得られる発行側のメリット3つめは、送付履歴の確認がしやすいということです。

紙で請求書を発行している場合、どの取引先に請求書を送付したかという履歴確認には限界があります。

チェックリストを作って履歴を管理していたとしても、記載ミスが生じる可能性もありますし、リストの作成にも手間がかかるはずです。

一方、請求書を電子化した場合、取引先への送付履歴がメールやシステムに残るため、簡単に確認できるのです。

2-4.【受領側のメリット1】請求書をスピーディーに受け取れる

請求書を電子化する受領側のメリットは、請求書をスピーディーに受け取れるということです。

請求書を紙で送る場合、取引先が発送した請求書が手元に届くまで、2、3日はかかります。 2021年10月以降は土曜・日曜日・休日の配達が停止されているため、金曜に発送した請求書が届くのは、早くても月曜以降となるのです。

その点、請求書を電子化した場合、請求書を作成し、送付を行えばすぐに受け取ることができます。

請求書がスピーディーに受け取りできることで、請求書の処理を余裕を持って行うことができるため、請求書を受領した取引先にもメリットが生まれます。

参考:日本郵便「2021年10月から郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを一部変更しました。」

2-5.【受領側のメリット2】ファイリングする手間を軽減でき、場所を取らない

請求書を電子化する受領側のメリット2つめは、ファイリングする手間を削減でき、保管のための場所をとらないということです。

請求書は、法律上7年間保管しておく義務があります。

企業には毎月多数の請求書が送られてくるため、7年分を保管するにはかなりのスペースが必要ですし、税務署の求めに応じて請求書を出せるよう、きちんとファイリングしておく手間もかかります。

その点、請求書を電子化してしまえば請求書を保管するスペースは必要ありません。

紙の請求書をファイリングする手間もなくなるため、余計な経理業務を減らすこともできるのです。

請求書を受領する取引先にも経理業務の負担が減ることを伝えることで、スムーズに請求書の電子化に対応してもらえるようになるはずです。

2-6.【受領側のメリット3】過去の請求書をすみやかに確認できる

請求書を電子化する受領側のメリット3つめは、過去の請求書をいつでもすみやかに確認できるということです。

請求書を紙で保管している場合、過去の請求書を確認するためには、まず請求書の保管スペースに行き、ファイルを探す必要があります。

例えば外出中、過去の請求書について問い合わせを受けた場合、請求書を保管しているオフィスまで戻らなくては確認が取れませんし、ファイルを探すのにも時間と手間がかかります。

その点、請求書を電子化していれば、フォルダ名やファイル名で検索をかけて、スムーズに過去の請求書を探して確認することが可能です。

クラウドで使えるストレージや、請求書保管用のシステムなどを使っていれば、外出中もスマートフォンやタブレットでシステムにアクセスし、請求書を確認することができます。

3.請求書を電子化するデメリット

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請求書を電子化するのには、メリットだけでなくデメリットももちろんあります。

請求書を電子化するデメリットは次の通りです。

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それぞれ詳しくみていきましょう。

3-1.【発行側のデメリット1】業務フローの見直しが必要

請求書を電子化する発行側のデメリットは、請求書発行の業務フローを見直さなくてはならないということです。

今まで紙で発行していた請求書を電子化するためには、

  • 1.請求書をPDFなど改ざんしにくい形式にする
  • 2.請求書の内容に間違いがないかデータのままチェックする
  • 3.請求書をメール、WEB、システムなどで送付する
  • 4.送付した請求書を保管する

といった新しい業務フローを構築し、関係する部署や人員に周知・徹底する必要があります。

ただし、業務フローは一度見直して構築してしまえば、あとはそれに沿って同じ業務を行っていくだけです。

業務自体は紙よりも効率化できますから、業務フロー構築までをしっかり行えばよいでしょう。

3-2.【発行側のデメリット2】紙の請求書を希望する取引先への個別対応が必要

請求書を電子化する発行側のデメリット2つめは、紙の請求書を希望する取引先への個別対応が必要だという点です。

自社が発行する請求書を電子化したい旨を取引先に伝えても、電子化した請求書の保管方法などが定まっておらず、対応ができないとして紙の請求書を引き続き希望される場合があります。

その場合、無理に請求書を電子化するのではなく、取引先に合わせて紙の請求書を発送しなくてはなりません。

ただし、今後請求書の電子化はどんどん進んでいきますから、今すぐには対応が難しいとした取引先も、数年後には電子化に対応してくれる可能性も多いにあります。

したがって、徐々に個別に紙の請求書で対応するケースも減っていくはずです。

3-3.【発行側のデメリット3】セキュリティ対策が必要

請求書を電子化する発行側のデメリット3つめは、セキュリティ対策が必要だという点です。

請求書は企業にとって大切な情報ですから、電子化した請求書を送る際や、保管の際にはしっかりとしたセキュリティ対策を行わなくてはなりません。

電子メールで送る場合はメールの暗号化技術などに優れたセキュリティソフトを導入するなど、セキュリティ対策を考えた上で電子化を進めることが大切です。

ただし、企業としてセキュリティ対策を行うことは請求書の電子化以外にも役立ちますから、この機会に自社のセキュリティ対策を見直してみてもよいでしょう。

3-4.【受領側のデメリット1】保管のための業務フローの構築が必要

請求書を電子化する受領側のデメリット2つめは、送られてきた請求書を保管するための業務フローを構築しなくてはならないということです。

電子化された請求書を受け取った場合は、データのまま、電子帳簿保存法に則った適切な保管を行わなくてはなりません。

そのためには、不当な訂正や削除が行われないような業務フロー(やルール)を構築し、運用する必要があります。これにより、電子帳簿保存法の「真実性の確保」が担保されるためです。

こうした業務フローにハードルの高さを感じるかもしれませんが、そんなに難しく考える必要はありません。
国税庁の資料でも、適切な保管を行う方法が紹介されています。

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「令和6年1月からの電子取引データの保存方法」(国税庁)(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0023011-012.pdf)を加工して作成
こちらの資料に記載がある通り、事務処理規程をきちんと制定することだけでも、真実性の確保要件を満たすことができるのです。
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「電子取引データの訂正及び削除の防止に関する事務処理規程(個人事業者の例)」(国税庁)( https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/word/0021006-031_e.docx )を加工して作成 まずは上記のサンプルを参考に事務処理規定を作成し、それに則った業務フローを構築していくとスムーズです。

3-5.【受領側のデメリット2】専用システムの導入や運用の手間が発生する

請求書を電子化する受領側のデメリット3つめは、専用システムの導入や運用の手間が発生するということです。

データで受領した請求書は、電子帳簿保存法の要件を満たした上で適切に保管しなければなりません。 そのために、中には専用のシステムを導入して、より効率良く適切に保管したいという場合もあるでしょう。

ただ、その時に発生する以下のようなシステム導入・運用の手間は避けて通れないデメリットと言えます。

【システムの導入・運用時に発生する手間】

  • ・システムの選定
  • ・社内への通達
  • ・システムの使い方の研修
  • ・従業員からのシステムに関する問い合わせ対応

など

とはいえ、手間が発生するのはシステムが定着するまでの間だけです。

従業員がシステムに慣れてしまえば、電子帳簿保存法を遵守しながら効率的に請求書を管理しやすくなるため、一時的なデメリットにすぎないといえます。

4.今後、請求書の電子化は不可避!今すぐに進めるべき

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請求書を電子化すべきかどうか迷われているのであれば、今すぐに請求書の電子化を実施すべきです。

郵送費用が値上げされることや、業務の効率化などを考えると、これから取引先企業もどんどん請求書の電子化を進めていくことは間違いありません。

政府も電子帳簿保存法の改正や、デジタルインボイス(標準化され構造化された電子インボイス)の推進を行うなど、請求書の電子化を推し進めています。

先ほど、「3.請求書を電子化するデメリット」で紹介したように、請求書を電子化するには、導入のために業務フローの見直しやセキュリティ対策などの手続きが必要です。

しかし、そうした対応を行ってしまえば、請求書に関する業務がスムーズに回るようになります

5.請求書の電子化を進めるための手順

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ここまでお読みになって、請求書の電子化をできるだけ早く実施しようとお考えなのではありませんか?

では、請求書を電子化しようと思った時、どのような手順で導入を進めていけばいいのでしょうか。

この章では、請求書を電子化する時にどのような手順で進めていけばよいのか、発行側と受領側に分けて導入の手順を紹介していきます。

それぞれ詳しくみていきましょう。

5-1.発行する際の手順

請求書を電子化して発行するための手順について詳しくみていきましょう。

請求書の電子化について発行側の手順は次の通りです。

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それぞれ詳しくみていきましょう。

5-1-1.請求書を電子化する方法を決める

請求書を電子化する時、まず初めに行うのは請求書を電子化する方法を決めるということです。

請求書を電子化するには大きく分けて次の2つの方法があります。

  • 1.電子請求書発行システムを利用する
  • 2.PDFで保存した請求書をメール添付する

それぞれの特徴は次の通りです。

請求書発行システム PDFをメール添付
請求業務の効率化
費用
導入のしやすさ
ミスの防ぎやすさ

請求書発行システムは、電子化した請求書の作成や送付が簡単に行える上、送付先を間違えるなどのミスを減らすことが可能です。
ただし、システム利用のためのコストがかかります。

一方、PDFで保存した請求書をメール添付で行う場合、すでにあるソフトウェアを利用して始めることができますからコストをほぼかけずに請求書を電子化することができます。
ただし、請求書を間違った取引先に送ってしまうなどのミスが起こる可能性は否めません。

請求書の数や掛けられるコストなどを考慮し、まずは請求書発行システムかPDFのメール添付かを決定しましょう。

5-1-2.社内に請求書の電子化についてのルールを周知する

請求書を電子化する方法を決めたら、請求書の電子化についてのルールや業務フローを作成し、社内に周知していきます。

【社内で周知すべきルール・業務フローの例】
  • 請求書の作成方法:Excelで作成した請求書をPDFで保管する
  • 請求書の送付方法:メールに請求書を添付する
  • 請求書の保管方法:ファイル名を「日付_金額_取引先」に変更し社内共有フォルダに保管

自社で電子化した請求書をどのように送るのか、請求書の作成方法やルールについて周知することで、社内でのミスを防ぎます。

また、社内で請求書の電子化についてあらかじめ理解してもらっておくことで、取引先へのフォローもスムーズに行えるようになります。

5-1-3.取引先に案内文を送り請求書の電子化について伝える

請求書の電子化について、方法や業務フローが決定したら、取引先へ案内文を送り、請求書を電子化したい旨を伝えます。

請求書の電子化についてお知らせしたい場合は、社内で案内文を作成し、送付します。 案内文では次のポイントを押さえておきましょう。

【請求書の電子化についての案内文のポイント】
  • ・請求書を電子化することが決定したと明確に伝える
  • ・電子化をする時期を明確に伝える
  • ・遅くとも電子化の3ヶ月前には案内文で伝える
  • ・請求書を電子化する理由(電子帳簿保存法の改正やインボイス対応の必要性など)を伝える
  • ・請求書の電子化についての問い合わせ先を記載する

請求書を電子化することを取引先にきちんとお伝えし、対応してもらえるようにしていきましょう。

5-1-4.問い合わせ窓口を設置し取引先にフォローを行う

請求書の電子化について取引先に伝えると同時に、社内に請求書の電子化についての問い合わせ窓口を設置し、必要に応じて取引先に対してのフォローを行っていきます。

システム利用の場合は特に取引先に対して受領方法のフォローが必要です。

問い合わせをしてくるのは、経理や総務の担当者が多いでしょうから、自社でも窓口には経理/総務の担当者を立てるのが望ましいです。

また、「5-1-3.取引先に案内文を送り請求書の電子化について伝える」で紹介した案内文にも、担当者を記載しておきましょう。

場合によっては電子化した請求書の受領が難しい取引先も出てきます。
その場合は適切なフォローを行うだけでなく、紙の請求書での対応も柔軟に行ってください。

5-2.受領する際の手順

取引先から請求書を電子化する旨が伝えられ、電子化した請求書を受領する場合の手順は次の通りです。

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それぞれ詳しくみていきましょう。

5-2-1.請求書を受領するための業務フローを決める

取引先から請求書を電子化することが伝えられたら、まずは請求書を受領するための業務フローを決めていきます。

取引先からどのような形で請求書が誰宛てに送られてくるのか、その請求書をどのように保存するのかを決めておき、わかりやすい業務フローにまとめておきます。

取引先が請求書を送る方法が、メール添付なのか、それともシステム利用なのかで受領側の業務も変わります。

【業務フローの例:メールの場合】
  • ①メール添付された請求書を営業担当者が受け取る
  • ②営業担当者が請求書のファイル名を「日付・金額・取引先」に変更し社内共有フォルダに保管
  • ③営業担当者から経理担当者へ請求書の確認を申請する
  • ④経理担当者が請求書を確認し、支払いの手続きを行う
  • ⑤経理担当者がExcel請求書管理台帳に記載する
【業務フローの例:システムの場合】
  • ①請求書発送通知を営業担当者が受け取る
  • ②営業担当者が請求書の申請をシステム上で行う
  • ③経理担当者が請求書の内容をシステム上で確認し承認する
  • ④経理担当者が支払い手続きを行う

どちらの場合にも対応できるよう、メール添付の場合とシステム利用の場合の両方の業務フローを構築しておきましょう。

5-2-2.電子化した請求書を保管する方法を決める

受領した請求書は、電子帳簿保存法に基づいて適切に保管しなくてはいけません。

適切な保管とは、次の2つの要件を満たした保管です。

【電子帳簿保存法に定められた要件】
要件 内容 方法
真実性の確保 電子データが正確かつ完全に記録され、改ざんや紛失を防止する ・タイムスタンプを付与する
・データの訂正・削除の記録が残るシステムや、訂正削除ができないシステムを利用する
・訂正削除を防止する事務処理規程を制定しておく
可視性の確保 保存したデータをいつでも必要に応じて閲覧できるようにする ・エクセルで管理台帳を作成する
・ファイル名に「日付・金額・取引先名」を入れて保存する
・検索機能がついた保存システムを利用する
※タイムスタンプとは時刻認証業務認定事業者(TSA)から時刻情報を取得し、それをデータに付加することで、そのデータがいつ作成されたかを証明し、改ざんを防止するものです。

電子化された請求書は、上記のような要件を満たした適切な保管を法人の場合は7年間行わなければなりません。

自社で事務処理規程を定めた上で、それを社員全員が徹底的に守っていけそうな場合は、エクセルで請求書管理台帳を作成して管理するのもおすすめです。

具体的なやり方については、KW「請求書管理」で解説しているので、そちらをご参考ください。

一方、請求書の電子化でより業務を効率化したい、請求書に関わるミスを減らしたいと考えているのであれば、請求書保管のためのシステム導入を検討するとよいでしょう。

6.電子化した請求書は適切な保管が必須!OPTiM 電子帳簿保存にお任せ!

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電子帳簿保存法に対応し、適切に請求書を保管したいなら、OPTiM 電子帳簿保存にお任せください。

5-2-2.電子化した請求書を保管する方法を決める」でも紹介したように、取引先から電子化した請求書が送られてきた場合、電子帳簿保存法に基づいて適切な保管をしなくてはなりません。

もし適切な保管をしておらず、電子データの改ざんなどが判明した場合は、追徴課税の対象になります。

適切な保管はExcelで台帳を作成することなどでも対応ができますが、請求書の数が多い場合や対応する人員が少ない場合など、どうしてもミスが起こる可能性もあります。

そんな時に役立つのが、請求書を保管できるシステムです。

中でもOPTiM 電子帳簿保存なら、電子帳簿保存法に関するお困りごとをすべて解決できます。

【OPTiM 電子帳簿保存の3つのポイント】
  • ・電子帳簿保存法とインボイス対応どちらも可能
  • ・AIが書類情報を自動入力してミスなく簡単に検索を可能にしてくれる
  • ・初期費用無料!月額9,980円から始められる!無料トライアルもあり

6-1.電子帳簿保存法とインボイス対応どちらも可能

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OPTiM 電子帳簿保存は電子帳簿保存法とインボイス制度の保存要件に対応しており、システムを利用するだけで法律に適した請求書の保存を可能にします。

電子帳簿保存法については、事務処理規定のテンプレートを提供しており、それに基づいて請求書を保管するだけで間違いなくしっかりと法律を順守した対応が可能です。

また、検索機能もきちんと備えており、すぐに必要な請求書を探し出すことができます。

タイムスタンプの付与や、編集履歴の保存も自動で行うため、電子帳簿保尊法やインボイス制度への対応を完璧に行うことができるのです。

6-2.AIが書類情報を自動入力してミスなく簡単に検索を可能にしてくれる

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電子帳簿保存法やインボイス制度の対応に必要な台帳記入は、OPTiM 電子帳簿保存ならAIが行ってくれるので手間なくミスなく記入ができます。

台帳記入の事務処理には、人手と時間が必要ですが、OPTiM 電子帳簿保存ならファイルをアップロードするだけで、AIが自動で項目を入力してくれます。

書類1枚にかかる入力時間は5~10秒と早く、正確に入力することができるので、今まで紙で保存していた請求書を電子保存するのも簡単です。

6-3.初期費用無料!月額9,980円から始められる!無料トライアルもあり

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請求書を保存するためのシステム利用にはコストがかかるのがデメリットですが、OPTiM 電子帳簿保存は月額9,980円、初期費用無料と手軽な価格でスタートできます。

スターターS1でも月間100までは請求書をアップロードできますから、中小企業でも導入しやすい価格設定となっています。

きちんと活用できるのか不安、といった方には、無料トライアルもご用意しております。

まずは無料トライアルで、OPTiM 電子帳簿保存の良さをお試しください。

7.請求書の電子化について気になるQ&A

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請求書を電子化する場合に気になることをQ&Aにまとめました。 導入の参考にしてください。

7-1.電子化した請求書に印鑑は必要?

Q.「請求書を電子化した場合は印鑑はどうすればいいの?押さなくてもいいの?」

A.電子化した請求書には印鑑を押す必要はありません。

電子化した請求書の場合、印鑑が押していなくても法律上問題はないため、印鑑がない状態で送付しても、印鑑がない状態の請求書を受け取り処理しても問題はありません。

ただし、商慣習として請求書には押印を求める企業も中にはあります。

その場合は印鑑をデータ化した電子印鑑というものをデータに入れるという方法があります。
電子印鑑を利用する場合は、電子証明書が付いた電子印鑑を利用すると改ざん防止に役立ちますのでおすすめです。

7-2.法改正で紙の請求書はどうなるの?

Q「電子帳簿保存法の改正で紙の請求書はどうなるの?データで保存しないといけないの?」

A.電子帳簿保存法が改正されても、紙の請求書は引き続き使うことができます。

紙で受け取った請求書に関しては、今までと同様、紙のままファイリングし、一定期間保管しておけば大丈夫ですし、スキャナーを使いデータとして保管することもできます。

データ保管する場合は、原本である紙の請求書は破棄してもかまいません。

7-3.請求書を電子化するにはシステムを導入しないといけないの?

Q「請求書を電子化するにはシステムを必ず導入しないといけないの?」
A.請求書を電子化するだけであれば、システム導入は必要ありません。

請求書を送付する側であれば、請求書をPDFで保存し、メール添付することでも電子化が可能です。

請求書を受領する側であれば、国税庁が作成した「電子取引データの訂正及び削除の防止に関する事務処理規程(法人の例)」などを参考に事務処理規定を定めた上、ファイル名に「日付・金額・取引先名」を入れて保存するなどすれば大丈夫です。

ただし、システムを利用することで、請求書の送付側、受領側どちらも業務のミスを減らし、効率的に行うことができるようになります。

コストや業務内容の削減など、バランスを考えてシステム導入を検討するとよいでしょう。

7-4.電子化した請求書の保存期間は?

Q.「電子化した請求書を受け取った場合どれくらいの期間保存しておけばいいの?」

A.請求書の保存期間は、紙の場合と同様に、法人の場合は7年間、個人事業主の場合は5年間です。

保管期間中、請求書を改ざんしたり、間違って消去してしまわないよう、しっかりと保管しておかなくてはなりません。

保管に不安がある場合は、OPTiM 電子帳簿保存などのシステムを利用するとよいでしょう。

8.まとめ

最後に今回の内容をおさらいしましょう。

まず、請求書の電子化とは、請求書を紙に印刷するのではなく、PDFなどで保存したデータの状態で扱うことです。
これにより、送付や受領を郵送ではなくメール等で行えるようになります。

このため、電子化することで、郵送費などのコストを削減し、保管スペースの削減もできるなど、さまざまなメリットが得られます。

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一方でデメリットについても把握しておきましょう。

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請求書の電子化は、政府も推進しており、今後ますます利用が拡大していきます。

この記事を参考に、できるだけ早く請求書の電子化を進めていきましょう。